今日も晴天
ここはジリジリと太陽が照りつける夏の神奈川
浜までは少し遠いかなといった所
日曜日、最高の天気
はいつものように海へ行く
自宅庭で兄の手を借りて4WDにジェットスキーを連結させる
「ー、事故んなよ?」
「大丈夫だよぉー、行ってくるねーv」
アンカーも積んだしジャケットも入れたし・・・忘れもん、ないねっ
サバサバした性格の
そのせいか、男も女も友達は多い
・・・でも、彼はご無沙汰
半年前に彼の二股発覚 で、さようならぁ〜
夏を迎え、ジェットの季節
に寂しい思いはなかった
「今日もベタ波で頼むよーっ」
小さいは大きな4WDを操りながら、いつもの道を走る
サンルーフから入る風に海の香りがしてきた
海岸に入ると、いつもの仲間たちが5・6人待っていた
慣れた手つきでステアリングを操作し、海水の中へジェットを滑り込ませた
「ーっいいぞーっ」
仲間の声で車を駐車スペースへ入れ込む
少しジャンプする様にしては車から降りた
「よぉ、、遅せーよ」
「おはよーっ、ごめんごめん・・・いい天気でよかったよー」
話し掛けてきたのは仲間の一人、勇次
「、早く乗り込もうぜ」
「へいへい、着替えるからシッシッ、あっち行けっ」
「減るもんじゃないだろーっ、」
「うるさいよー?」
「はいはい・・・『かわいいヤツ・・・早く男つくんないと俺がかっさらうぜ・・・』 」
少し日焼けした肌とスレンダーな体に白いビキニは映える
ストレートで鎖骨の辺りをサラサラと揺れる髪
切れ長だがはっきりと主張した瞳
小さいけど高さのある鼻
笑えば大きいけど普段は小さめのぽってりした唇
は意外にも男の受けがいい事を自覚していない
着替えを終えたは仲間の元に戻った
「あっれーっ? 恭子はー?」
「少し遅れるってさ、あいつ、化粧の時間長ぇーんだもん」
徹がぼやいた
「まっ惚れたなんとかっていうじゃん、徹はそんな恭子でもいいんだから仕方ないよ」
「その点、は ちゃちゃちゃのちゃっ で終わりそうだな」
「・・・そうなのぉーっ 力入れるのは睫位かなぁっ あたしは素肌で勝負できるよーっ」
「てめぇっ、調子に乗るなよ?」
「はーい、波に乗ってきまぁーすっ!!」
逃げるようにジャケットを羽織りジェットに乗った
一筋の太い水しぶきを上げながら、は水平線を目指して飛ばす
伴奏部隊の徹や勇次達が、を追いかけるように次々と出発した
「啓介、今日の下見は遠いぞ? 今度の相手は少し・・・手強い・・・かな」
夏休みを利用して涼介と啓介は神奈川入りをしていた
高橋家は神奈川にも別荘を持っている
今回の遠征先は千葉
Dのメンバー達は海岸線を走っていた
FCを先頭にFDと86が続く
心に響くロータリーサウンドを響かせて
普段は避けている海岸線だ
途中、休憩の為に駐車スペースを探した
海の塩は車のいい状態を侵す
啓介はFDに負担をかけたくないと思い、FDから降りると
足早に涼介のFCに近づき、休憩時間をなるべく短くするように言った
「啓介・・・わかっているさ、ただ、この先は休憩するような所がないんだ」
「アニキ、とっとと抜けようぜ、海岸線」
「まぁ、焦るな・・・たまには海もいいもんだぞ? 海の様に広い心を持ちなさい(笑)」
「・・・(苦笑)わかったよっ」
『海かぁ・・・俺、見に来てもいねーな・・・たまにはいいか・・・帰ったら速攻洗車だな』
啓介はコンクリートの階段をダルそうに上ると
久しぶりに海と対面
伸びをひとつ
「がぁぁぁぁぁっ」
4WDとテントで埋め尽くされた海岸
「ジェットスキーか・・・面白そうだな・・・あれ?」
見慣れた顔がある
しかし日焼けしていて金髪に近い
「・・・人違いかな・・・でも、あれは・・・勇次だよな?」
岸にゆっくりと入ってくる3台のジェット
「勇次だ、間違いねぇ」
啓介はゆっくりと歩き出した
アンカーを下ろしジェットを固定して岸まで泳ぐ勇次、徹・・・そして
その3人に啓介は近づいた
「よぉ、勇次」
「??? おっ、啓介??? 久しぶりだなぁ!!! 元気かよぉ ・・・ 相変わらず目立つヤツだなぁ」
「人の事言えねぇぜ?」
「まぁな・・・ここまでしないと注目してくんないっす!!! 女子様たちがっ!!
・・・それより、どうしたよ? こんなとこに」
「ちょっとな・・・」
そこへ岸に上がってきた徹とがジャケットを脱ぎながら戻ってきた
「・・・なんだか・・・・自己主張強そうな女だな・・・」
面を食らった啓介に徹が声をかけた
「・・・『すっげぇぇぇぇ、いい男じゃねぇ? でっけぇなぁ・・・こういうヤツをイケ面ってゆーんだよ』 ・・・どうも、徹っていいます」
「おぅ、啓介、徹とは大学が一緒なんだ あいつらもな・・・よろしくなっ」
「こっちこそ、よろしくな」
ジェット乗ってる人達は、見てくれは派手だが
あいさつとかキチンとしたりして意外と礼儀正しい
「こんにちはーっ」
も声を掛ける
勇次が紹介した
「啓介、こいつは もう一人恭子ってぇのがそろそろ到着予定」
「高橋啓介ってんだ・・・よろしくな」
「、・・・。こちらこそ、よろしくっ」
ギラギラとした夏の太陽とは裏腹に、サラッとした笑顔の
その笑顔が綺麗だった
『へぇ、こいつ・・・こんな顔もするんだな・・・』
はディレクターチェアに凭れ、足を伸ばし疲れた体を癒した
「ーっ」
「恭子ぉー、遅すぎっ 徹が拗ねてるよっ」
「あっ こんにちは//// って・・・(コショコショ話)、誰よ? そこの芸能人みたいな人」
「あぁ、高橋啓介っていう勇次の同級みたいよ」
「ねっ、みんな見てるしっ 注目だよっ!!!その高橋なんとか・・・」
「けいすけだよ、啓介」
「あ゛ーっ/// 見てるよ? がでっかい声で言うからっ///
シーッ」
「えーっ? あたし、間違ってないよね? 啓介君でいいんでしょ?」
啓介は自分の名前を呼捨てされて、少し戸惑った
「・・・そうだけど? (はぁーっ ドキッとさせんなよ・・・)」
しばらく勇次と、懐かしい話に花を咲かせていた啓介だが
の呼び掛けでFDに戻ることにした
「じゃあなっ、勇次・・・家も近いし、また寄れよな」
「おぅ、あなたの別荘へ夜這しに行くわw」
「・・・節操ねぇな、相変わらず(笑)」
啓介は勇次に告げた後、FDへ戻った
『・・・あの、って女・・・見てくれより、気取ってなくていいよな・・・』
FDに近づくと涼介が話し掛ける
「・・・啓介、・・・たまには海もいいだろう?」
「そうだな、アニキ・・・気合、入るぜ・・・」
「そろそろ出発するぞ」
「OK!!! 」
FCを先頭に D が動き出す
それは啓介にとって、また違う感情が動き出すことを啓介も
涼介を始めとするメンバーも・・・読み取れなかった
これからだぜっ
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